(no subject)

つまらない人間だと思われたくない
くだらない人間だと思われたくない

だから知的ぶって
上辺をとことん飾って
器の大きい人間ぶって

そうやって手に入れたモノは
簡単に失うし
失ったところで
少し寂しいな程度にしか思わない

所詮はその程度
空っぽで
虚構が支配する

(no subject)

永遠って何？
どうしてみんな永遠を求めるの？

わからない
私にはわからない

一瞬こそが大事じゃないの？

どうして永遠を求めて歌うの？

そんなもの手には入らないのに

そんなもの何処にも有りはしないのに

みんなみんな
いずれは命尽きる時が来るのに

永遠なんて不毛だと私は思うの

(no subject)

僕は

僕を知らない

だから誰かを求めてた

そして君と出会った

君が僕の手を取った瞬間

世界が変わる

世界が色づいていく

だけど

もう離さなきゃ

君を自由にしなきゃ

僕は

僕を知ってる

だから

世界は色褪せない

(no subject)

雨は嫌い

髪はまとまらないし
化粧も崩れてしまう

傘をさしても足元は汚れるし片手は使えない
カッパは蒸れる

雨の季節が終われば
夏がやってくる
暑いだけの夏が長々と居座るんだろう

夏というだけではしゃぐなんてできない
涼しい場所で涼しい顔して傍観者を決め込むの

雨は嫌い
だけど
雨音は心を穏やかにさせる

もうすぐ雨が終わる

蚊ですな

心地よい睡魔に襲われて
微睡みを楽しみながら
夢へと落ちていく

穏やかに
明日へ繋げたいのに
目を覚ます
私の邪魔をするから
不快な羽音が行ったり来たり

真っ暗な中
私と彼女の攻防が始まるの

嫌いよ
あなたのこと
私の眠りを返して

この目に捉えることすらままならない

不快な羽音を聞く度
イライラが増して
奇声を発してしまう

もうすぐ朝日が上る
私の１日はまだ終わってないのに
また１日が始まる

疲労と掻痒と怒りで１日が始まる

(no subject)

とろとろと
とけていく

やわらかな日差しを浴びて
大地にとけていく

ここはめまぐるしく変化する世界から
隔離されたみたいに心地いい

さわさわゆらめく木々が
私を歓迎しているよう

ずっとここにいたいくらい

喧騒がどんな音してたかなんて
もう忘れてしまった

でも戻らなければ
私を呼ぶ声が聞こえる
誰かが私の名を呼んでいる

歯車

頭がパンクしそう

与えられては何かを得て
また誰かに与える
その繰り返しのはずなのに
私の後ろには誰もいない

毎日同じことの繰り返し
同じ仕事をこなして
同じ説教を聞いて
同じ愚痴を聞く

それが歯車の役目だと理解はしている

無責任に放り出したいと思うけど
逃げたことを後悔するから現状維持

歯車は歯車らしく
くるくる回っていればいい

(no subject)

この空の向こう
はるか彼方で
今君は何を思う

僕に翼があれば
今すぐ君のもとへ

だけど僕は人間だから
この足で探すよ
君が確かにいた証を

君のために
花を咲かそう
遠くの君にも見えるように
美しい花を

君へのプレゼント

美しい大輪の花

(no subject)

今日の私は極彩色

ビビッドな色彩を纏っている

お手製のカラフルな仮面

私を隠す優れもの

今日の私を染め上げる

６０進法

私は追われている
ありとあらゆる時計に

一秒たりとも無駄にしてはいけないと
責められてはいるようだ

時計がすべてを支配する
そんな時代だ

遅いのは言語道断
早くてもダメ
ならどうすればいい

誰が決めたかなんて知らない
６０進法が今も私を責め立てる